サジー果実はなかなか日本では手に入らない貴重品
サジーの果実は、日本ではなかなか手に入りません。冷凍されたロシア種のサジー(ちょっと栄養価が低めらしいです)がネットで販売されてるくらいです。
その原因は
- サジーがとても寒い地域に自生している
- サジーの果実は柔らかすぎて、収穫の際に潰れてしまうことが多い
この二つが考えられます。
サジーの果実は9月~10月の間に実ります。
サジー属は6種類、12亜種が存在していて、その種類により大きさ、色、味、成分が異なります。
サジー果実には貴重なオイルが含まれている
サジー果実には植物には珍しくオイルが豊富に含まれます。
冬を越す果物はその果実内に「栄養価の高いオイル」を溜めていることが多いようです。
サジー果実オイルは、美容液の成分パルミトレイン酸が成分の3分の1を占め、さらにパルミトレイン酸をサポートするトコフェロールやカロチノイドも豊富に含まれることから「飲む美容液」と称されています。
サジー果実は寒い冬に旬を迎える
真冬が近づくにつれ果実は「冬を越すための栄養素」を限界までため込んできます。
11月~2月の冬の間、サジーは種の拡散のためずっと実を落とさず、鳥が食べるのを待ちます。鳥にとってはこの時期の貴重な栄養源になるので
- 種を遠くに運んでもらい、自生箇所を増やしたいサジー
- 冬を生き抜くために栄養が欲しい鳥
どちらにとっても有益になります。
サジー果実は5mm〜10mmくらいの大きさがポピュラー
サジーの果実は大きさが0.5cm~1cmほどです。
一般的に小さな果実の方が栄養価が高いといわれています。
果皮は品種によってその色の濃さは黄色から赤色まで幅広いですが、オレンジ色といえるでしょう。
ビタミンを多く含む果物によく見られる色ですね。
花の咲く時期は短いので実物はほとんど見ることができませんがサジーも当然、花が咲きます。小さく黄色の可憐な花です。
サジー果実を守る鋭いトゲ
サジーの植物としての特徴の一つが「鋭いトゲ」です。またトゲがあるのが特徴の1つです。
柔らかくて痛みやすいサジーの表皮と、鋭いトゲにより、収獲は非常に困難です。
よく「手摘みサジー」という言葉を見ますが、実際には「枝ごと収穫して、あとで分別」しています。手で、指で果実だけを収穫しようとすると潰れてしまうでしょう。
鋭いトゲをすり抜けて飛んでくる鳥だけが、サジーの果実の栄養を得ることができるのは、サジーが種を遠くへ飛ばしたいからかもしれません。
サジー果樹の高さは3m~12mと、これも種類によってまちまちです。
砂漠に生えるもの、塩害の地に生えるもの、それぞれその土地の特徴に合わせて、長い時間をかけて変化していくのでしょう。
サジー果実はジュースでの流通が多い
果実は、自生地以外でそのまま食されることはあまりなく、世界中でジュースなどに利用されています。
美容意識の高いハリウッド女優や、健康に気を使いながらも、化学薬品の摂取を嫌うスポーツ選手などから高い評価を受けています。